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Full Oder Made Suit ができるまで

 

フルオーダーメイドスーツは、熟練した一人の職人の手により、一針一針縫い上げ、お仕立てする一点ものです。

生地からお客様のご希望に沿って、お客様の体にフィットしたスーツをお作り致します。

型紙はお客様一人一人に対して起こします。採寸後にコンピューターで型紙を打ち出し、それに体型補正を加えます。
一回の仮縫い着せつけで、お客様のご希望のシルエットを表現することを心がけています。

また、一度型紙を作成すれば、次回からのスーツの納品が早くなりますし、体形に変化があればその都度採寸し直しを致します。過去にお作りしましたスーツのサイズ調整や修復作業も行っております。

 

ご注文から打ち合わせ・体系観察

お客様よりご連絡を頂ききますと、お伺いする日時をお聞き致します。当日は生地見本をご覧頂き、スタイルとシルエットをお聞きし、価格をお伝え致します。同時に採寸致します。仮縫いには約十日間かかります。洋服の完成はフィッティング後三~四週間です。次回の面会の日時を約束致します。

 

採寸

 メジャーで体の寸法を測るという事は、丸味のある立体的な体を直線の長さで表記することです。男性の胸囲93㎝と女性のバスト93㎝では長さは同じでも丸味の形状はだいぶ違います。この意味を計算に入れてつぎの箇所を測りす。

 総丈(第七頸椎より踵まで)、着丈(小尻のかくれる丈)、胸囲、胴囲、尻囲、肩巾、背巾、胸巾、袖丈、肩の傾斜、胸の厚み、前丈と後丈のバランス以上上着です。

 ズボン総丈、股上、股下、胴囲、尻囲、裾巾、膝巾以上ズボンです。

型紙作成

 人の体は百人いれば百通りの差異があります。まったく同じ体型、サイズは稀でしょう。製図は立体的な人の形を平面に描き直す行程です。体の出っ張りや窪みをアウトカーブ、インカーブ、襠、ダーツ、タックで表現します。
 採寸された寸法は八つのパーツに分けて模造紙に描きます。前身、後身、細腹、上袖、下袖、上襟以上上着。ズボンの前身、後身です。各パーツは体型観察で得た情報を、曲線一本毎に、直線一本毎に反映させます。
 描き終わりましたら切り抜きます。これが型紙となります。

裁断

 裁断は生地を型紙に合わせて切り分ける工程です。生地は経糸横糸が直角に交わって織ってあります。これを<地の目>と呼び裁断をするときは、何時でも注意をしていなければならない重要なことです。生地は前もって縮絨しておきます。

 次に生地を断ち台上に<地の目>を通して広げます。型紙を効率よく配置しチャコで輪郭を写してゆきます。ポケットの蓋、身返し'(ラペルの部分)、向う布(ポケットの内側の布)等のパーツの面積も確保しておきます。後は裁ち鋏でパーツに縫い代を付けて裁ってゆきます。以上が裁断です。

仮縫い

 仮縫いは各パーツに裁断された生地を、順次縫い合わせて上着、ズボンに仕上げる工程です。ここで重要な事柄は<くせ取り>と呼ばれる工程です。平らな生地を三次元の立体にする為には生地に加工を施す必要があります。生地の可塑性(一定の力を加え続けると元に戻れなくなる性質)を利用して、アイロンで熱、水分と圧力を加え続けて立体的な歪みを生み出します。その後各パーツを縫い合わせると、自然に立体的な仮縫いの服になります。

フィッティング

 仮縫いした服をお客様に着て頂き、バランスを観察致します。シルエットや着心地を確認してピンで止めてゆきます。ここで大切な事は服の重みが均等に肩に掛かっていることです。このような服は何時間着ても着疲れいたしません。

 ピン止めして変更した箇所は記録しておきます。この後型紙を直す時に必要になります。

 

 

 

補正

仮縫いした服は一旦分解して、アイロンで熨して平らにします。生地には熱や水分を加えると縮む性質があります。3時間~6時間過ぎて生地の温度が下がると元の長さ近くに戻ります。この伸縮する性質をよく理解して補正することが狂いのない服を作ることになります。

 次に記録された変更箇所を型紙上で直します。この補正済み型紙を再び各パーツの上に置いて、新しい線を引き直します。以上が補正の工程です。

 

本縫い

断ち合わせです

生地の裏面にチャコで製図をして、仕付け糸で製図を表面印します。胸のダーツと細腹を縫って、腰のくびれがでるように

くせをとります。

次に胸ポケットと腰ポケットを作ります。

次に芯を据え、襟にハ刺しを施します。これによってラペルが優雅に返り、生地と一体化ます。

次に縁をとり、背中心を縫い、背の裏を付けます。

背の裏面です。背抜き仕様です。背裏を仕付け糸で止め、サイドの持ち出しに力布を付けます。

身返しと裏地を付けます。名刺入れ、ペン入れ、胸ポケット、要望があれば携帯入れ、タバコ入れも作ります。

次に芯を上がり線で切り、伸び止めのストレートテープを施します。

次に表地に芯のついたパーツと身返しに裏地の付いたパーツを縫い合わせる。肩の高さの調整済みのパットを付けます。

次に背中と前身を縫い合わせます。

次に上襟と袖を付けます。

次は裏の纏めです。裏地の止めてない所を手縫いしていきます。

次は仕上げをした後にボタンホールを縢ります。

本仕上げ施して出来上がりです。お疲れ様です。

完成!

 スーツが出来上がりましたらご連絡致します。ご都合のよい日時にお届け致します。

※スーツを着た時の仕上がりを確認したい為、直接スーツをお届けすることが多いですが、お客様のご希望に合わせて宅配便でスーツをお送りする事も出来ます。

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